水虫4コマ劇場

水虫(白癬)の情報サイト

監修/帝京大学
名誉教授 渡辺 晋一 先生

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用語集

用語集

カ 行

疥癬(かいせん)

ヒゼンダニというダニが人の皮膚に感染して起こる感染症です。皮膚の直接接触により感染します。また、寝具などから感染することもあります。手足の指の間や腹部、外陰部、大腿部の内側などに発疹ができてかゆくなります。

外用薬(がいようやく)

水虫の治療薬(抗真菌薬)は、外用薬と内服薬に分かれます。市販されているのは、外用薬のみです。多くみられる趾間(しかん)型、小水疱(しょうすいほう)型の水虫には、外用薬による治療が中心となります。外用薬には、液剤、クリーム剤、軟膏などがあり、それぞれの特性に応じて利用されます(【よくある質問 01】をご参照ください)。

角質層(かくしつそう)

角質層は、皮膚の表皮の一番外側にある、厚さ0.02mmくらいの層のことです。皮膚の表皮の基底層で生まれた表皮細胞が、表皮の新陳代謝によって死滅した角質細胞となって堆積したものです。外からの異物の侵入を防ぐとともに、体内の水分が逃げないように保護します。

角質増殖型水虫(かくしつぞうしょくがたみずむし)

足の裏全体に白癬菌が増殖して角質層が厚くなり、ひび割れて粉を吹いたようになったり、表面がザラザラになったりします。

カンジダ症(かんじだしょう)


股部のカンジダ症

カンジダ属の真菌によって起こる感染症で、皮膚や粘膜以外にも多くの臓器が感染することがあります。

感染症(かんせんしょう)

私たちの身の回りには、目にはみえないさまざまな微生物(細菌や真菌、ウイルス)が存在しています。中には人間の体の中に侵入して増殖し、病気を引き起こすことがあります。これが感染症であり、水虫は人の皮膚の角質層で白癬菌が増殖する感染症の一つです。

汗疱(かんぽう)

手のひら・足の裏・手足の指などに細かい水疱のようなブツブツができます。足にできた場合、水虫とよく間違えます。最初は細かい水疱ですが、やがて薄い皮がむけるようになり、1ヵ月ほどで治ります。

血液検査(けつえきけんさ):(皮膚科医師による血液検査)

水虫の治療で内服薬を用いる場合、患者さんの体質や他の病気にかかっていないかどうか、また副作用が現れていないかどうかを調べるために血液検査を行うことがあります。

ケラチン(けらちん)

皮膚、爪、毛髪を構成する成分で、アミノ酸が結合してできたタンパク質のことです。皮膚と爪など硬さが異なるのは、アミノ酸の組成によるもので、毛や爪は硬ケラチン、皮膚の角質層は軟ケラチンなどから構成されているためです。

抗真菌薬(こうしんきんやく)

水虫は真菌(しんきん;カビ)の一種が原因であり、治療には抗真菌薬が用いられます。抗真菌薬は真菌を殺したり、増殖を抑える薬で、真菌の種類や、水虫の症状によって様々な抗真菌薬が使い分けられています。

サ 行

趾間型水虫(しかんがたみずむし)

足の指の間や側面の水虫で、赤くなったり、皮がむけてただれたりします。乾燥型は皮がむけてかさかさし、湿潤型はジュクジュクしたりただれたりします。かゆみは乾燥型よりも湿潤型で強くなります。


乾燥型

湿潤型

市販薬(しはんやく)

医師の処方を必要としない、市販されている薬のことです。水虫の治療薬で市販されているのは外用薬のみで、内服薬は医師の処方が必要となります。外用薬には液剤、クリーム剤、軟膏などがあります。使い方(塗り方)については、【よくある質問 02】【よくある質問 03】を参考にしてください。

小水疱型水虫(しょうすいほうがたみずむし)

足の裏、とくに土踏まずを中心にポツポツと小さい水疱ができます。進行するとかゆくなります。水疱が破れると汁が出ますが、その汁がつくことで水虫がうつることはありません。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手のひらや足の裏が赤くなり、そこに小さな膿(うみ)がたくさん生じます。掌蹠膿疱症になる原因はまだよく分かっていません。

シラクモ(しらくも)

頭にできる白癬(はくせん)のこと。足以外の白癬の多くは、足の水虫から広がったものと考えられますが、足に水虫のない人でも、猫や犬などのペットから感染して、シラクモやタムシになる場合もあります。治療には水虫の飲み薬が必要です。

タ 行

タムシ(たむし)

身体にできる白癬(はくせん)のことで、股にできる白癬はインキンタムシ(股部白癬:こぶはくせん)、股以外の体にできるものをゼニタムシといいます。そのほか、頭にできる白癬はシラクモ(頭部白癬:とうぶはくせん)といわれ、いずれも原因は、足と同じ白癬菌(はくせんきん)で、診断、治療は足の水虫(足白癬)と同様です。


タムシ(ゼニタムシ)

インキンタムシ

直接鏡検(ちょくせつきょうけん)・KOH鏡検法(かせいかりきょうけんほう)

皮膚科医師は、患部の皮膚を少量採取し、顕微鏡で白癬菌の有無を調べて、水虫かどうかを診断します。水虫の場合は、顕微鏡でみると白癬菌が確認されるため、水虫と診断されます。

爪白癬(つめはくせん)

爪にできる水虫のことです。症状としては、白や黄色に濁ったり、変形して爪が厚くなったり、ボロボロ欠けたりします。かゆみはありません。
顕微鏡検査(直接鏡検)で、爪から白癬菌(はくせんきん)が見つかれば爪白癬と診断されます。


爪の一部が白濁。

爪の一部が下床と離れて浮き上がる。

爪の一部または全部が白や黄色に変色。

爪の下がボロボロとくずれている。

ナ 行

内服薬(ないふくやく)

水虫は真菌の一種であり、治療薬には、抗真菌薬(こうしんきんやく)が用いられます。爪の水虫では外用薬が爪の中の真菌まで届かないため、内服薬による治療が行われます。内服薬は医師の処方せんが必要となります。

ハ 行

白癬菌(はくせんきん)


顕微鏡で見た白癬菌
(皮膚糸状菌)

水虫の原因になる真菌(しんきん;カビ)の一種。皮膚の一番表層にある角質層にすみついて増殖します。顕微鏡で100倍くらいに拡大すると、糸状にみえることから皮膚糸状菌ともいわれます。白癬菌は世界に約40種いるといわれますが、日本ではトリコフィトン・ルブルムとトリコフィトン・メンタグロフィテスの 2菌種で水虫の原因菌のほとんどを占めます。どちらの菌に対しても薬剤の効果に大きな違いはないので、菌の種類によって薬剤を変更する必要はありません。

皮膚真菌感染症・皮膚真菌症(ひふしんきんかんせんしょう・ひふしんきんしょう)

真菌(しんきん;カビ)による皮膚の感染症のことをいいます。水虫(白癬)は皮膚真菌感染症・皮膚真菌症の一つです。

マ 行

水虫(みずむし)

水虫(手・足白癬:て・あしはくせん)は、白癬菌(はくせんきん)という真菌(しんきん;カビ)が皮膚に寄生することで起こる感染症です。白癬菌は、高温多湿の環境を好むため、気温が低く空気が乾燥している間は、あまり活動しませんが、気候が暖かくなってジメジメしてくる頃に白癬の症状が現れます。日本では、足白癬患者が5月の調査では2,500万人、爪白癬患者が通年で1,200万人と推定されています。